こんにちわ、歴史と新選組大好きないのまんです。
以前「賊軍 土方歳三」2巻の展開を考察したんですが、普段しないことをしたら盛大に予想を外したのでもうやりません…www
2巻の大まかなあらすじ!
池田屋事件以降、勝手に因縁付けしてくる長州藩士・百村発蔵と元・新選組で元・御陵衛士の清原清が率いる新幕府軍との戦が白河口で開戦される。
白河口での戦いでは、鉄砲隊での総射撃後の抜刀突撃で戦況を優位に進めて最後は山口次郎が元・新選組清原清の首を取り勝利する。
今後の戦では旧式の前装式銃では戦にならない事から、新式の後装式銃が旧幕府軍にも装備されることがわかった。
後装式のスペンサー銃の講師してもらえると聞き訪れた館で、前装式では聞こえるはずのない連発音が聞こえた。
歳三が館に入ると銃を向けた女性は、新選組を嫌悪しているようだった。
彼女は京都所司代・山本覚馬の妹・山本八重だった。
八重が新選組を毛嫌いする理由は一体なんなのか?
2巻は予想外だった!
まさか池田屋乱刃まで書くとは思ってなかったし…
そして、この作品は江戸城無血開城以降・会津戦争を描いた稀有な作品なので知らないことや興味深い事が出てきますね。
実際は関ってないだろうなって思いながらも歴史のIFストーリーから可能性を感じさせられますので、ココロオドルという物です!
そして、また予想外の展開が。
この作品は歴史物だし、会津戦争付近から描かれているから正直女性キャラは出てこない硬派な作品だと思っていました・・・
山本八重って何者なんだ?!
会津藩出身で「日本のナイチンゲール」とも呼ばれている山本八重という女性が、2巻の後半に登場します。
山本八重のイメージは、大河ドラマ「八重の桜」で綾瀬はるかが演じていた事くらいしか覚えていなくて、会津戦争で何をしたのかも明治以降をどう過ごしたのかもよく知らないんですよね。
本作品では細身の美人、新型銃・スペンサー銃をいきなり歳三に向けてくる威勢の良い女性に描かれています。
この会津戦争当時は、女性も薙刀を持って立ち向かうべし!的な風潮でしたが、八重の父親が砲術指南役、簡単に言えば鉄砲の使い方を教える人だったみたいです。
実際に会津若松城の籠城戦に、八重自身も鉄砲を使って籠城したという逸話もあります。
マジで男勝り!
会津戦争を生き抜いてからは、兄の覚馬を頼って母と姉を伴って京都に出て行きます。
その後、アメリカのキリスト卿学校を出た新島襄(にいじまじょう)と結婚、明治当時はまだキリスト教に対しての反発が強かった時代に洋装のクリスチャン・レディとして生活。
また、仏教各宗派の大反対があったにもかかわらず、明治9年11月官許同志社英学校が開設され、明治11年9月には同志社女学校が正式に開校。
八重はそこで礼法の教師を勤めることになる。
夫・襄の死後は日本赤十字社の正社員としても活躍して、日清・日露戦争で篤志(とくし)看護婦として救護活動に奔走した事もあり、「日本のナイチンゲール」と呼ばれるようになりました。
大まかな経歴ですが、かなりすごい方です!
明治~昭和にかけては、まだまだ女性の地位が低い時代(選挙権もありませんでしたね)で働く女性に対して職業婦人という言葉が生まれるほどに。
こんな明治期に普通の人がやらないことをやっているのには優秀な兄の存在がありました。
兄・山本覚馬もすごい人だった!
まず山本家は砲術指南役として中流藩士としての縁はもらっていたようです。
そんな山本覚馬にはいくつもの顔があります。
剣術・槍の達人、西洋式砲術家、洋学者、教育者、産業振興のプランナー、議会政治の指導者、実業家……。
どれだけあるんだこの人は!って感じですねwww
覚馬が25歳の時に江戸遊学(本当に勉強しに行ってる)の機会があり、兵器の研究と西洋式砲術の伝習の中でも、当時最も優れた教育機関である佐久間象山先生の塾へと入門しています。
幕末好きならこの名前は聞いたことある!ってくらいに有名な方ですね。
ちなみに門下生は勝海舟、吉田松陰、橋本左内、真木和泉、河合継之助、小林虎三郎など、これまた聞いたことある幕末の精鋭達を輩出している名門です。
ちなみにこの時に、
「刀や槍の時代は終わった!」
「これからは海を越えてやってくる異国から国を守るために、鉄砲の時代だ!」
と、会津に戻ってから藩校日新館内の蘭学所で世界情勢や洋式砲術を教えていきます。
(この蘭学所も覚馬が創設した)
そんな覚馬が京都にのぼったのは、藩主松平容保が京都守護職に着いたことがきっかけで京都へのぼっています。
この時点ですごい事ですよね、現在なら道知事が東京に転勤する際に優秀な君も一緒に来てくれ、的な感じですかね。
そして京都で優秀な藩士を募って近代砲兵隊を作り上げていき、蛤御門の変で活躍します。
しかし、この直後覚馬は眼の病によって前線を離れています。
会津と言えば旧幕府側で戦国時代のような戦をする、かなり古い考え方を持っているイメージがありますが覚馬のような革新的な考えを持った方もいたのですね。
彼は明治以降も京都で活躍しますが、もし会津に帰り指導してくれれば会津の汚名返上がもっと早まったのでは無いかと悔やんでしまいます。
最後に~山本八重はどのような戦するのか!
そんな革新的な兄を持つ八重だからこそ、女性ながらも銃を持ち参戦していくんでしょう。
この後は、二本松の戦い~母成峠~会津若松城での籠城作戦へと東北戦争でも最終局面に入ります。
白虎隊の話も描いてくれるんではないでしょうか。
3巻ではまだまだたどり着きそうもないですが、思った以上に山本兄弟がすごいと知りました。
一体、新選組と山本覚馬は京都で何があったのか?
八重が、新選組を嫌いと言った理由は?
胸の高鳴りが抑えきれない!
したっけ!最後まで読んでいただきありがとうございました!
[著]赤名修
コメント