こんにちは、アニメ化検証部部員いのまんです!
今回は週刊少年マガジンで連載中の「不滅のあなたへ」を読んだ感想書いていきたいと思います。
「不滅のあなたへ」がネットでは「面白くない」との記述があったのですがアニメ化されるならば面白くないわけないだろうと思い、もう一度改めて読み直してみました。
読んだ感想は一言で言ってしまうと、「少年誌として面白くない」です。
ただ、この一言で片づけるのは間違いでもあります!
作者の大今良時先生と言えば「聲の形」が映画で大ヒット・このマンガがすごい2015年・オトコ部門1位となり世間的にも耳することが多くあって金曜ロードショーでも放送される人気ぶりです。
内容は、ろうあ者のお話という事で中々きわどい話を題材にされているので講談社の編集部も掲載するにあったって弁護士やろうあ協会にも協力してもらい掲載まで漕ぎつけてのヒットなので、難しい題材を漫画として書き上げられる素晴らしい作家さんだと思います。
が、しかし。今回もまた難しいテーマ・・・
「聲の形」とは違う意味で難しい作品でした。
面白くないと言っている方の気持ちがよくわかる内容でした。。
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「不滅のあなたへ」~作品詳細
作者:大今良時
出版社:講談社
ジャンル:ファンタジー
発行巻数:既刊13巻(2020年9月現在)
あらすじ
地上に「球」が投げ込まれた。
それは知識を持たず、球から石へ、石からコケへ、コケからオオカミへ、オオカミから人間へと姿を変えていった。
球だったものには「刺激を受けると変化する能力」と「肉体が再生する能力」が備わっていた。
人間に変化したが、何も知らない赤子のような状態で、糞尿は垂れ流し食事もせずに餓死を繰り返しながら初めて人が住む土地へとたどり着く。
新たな土地で出会った様々な人が、不死身のフシと名付け人として生きる知恵を与えていく。そして、その営みの中で人と人の間にある感情を知る。
しかし、謎の存在・ノッカーの襲撃によって大切な人を奪われたことによる悲しみを背負いながらも決して悲観的にならず力強く、永遠の時を生きていく!
「不滅のあなたへ」~感想・面白いのか?!
一言で言ってしまうと、面白いとは言えなかったです。
ですが、つまらないわけではなくて読んでて爽快感があるような面白さが無いって意味合いが強いですね!
その理由をつらつら~っと書いていきます。
ココが面白くないっと言われる理由だ!
「不滅のあなたへ」が面白くないと呼ばれる理由は2つです!
- 戦闘シーンに爽快感が無い!
- 愛着のできたキャラが死んでしまう!(愛着が出来たころにとも言える)
正直、戦闘シーンは面白くないと思います。
まず絵に動きが無いんですよね、スピード感のようなもの伝わらないんですよね
けど、戦闘シーン以外の作画は個性があるし世界観がとてもよく伝わって大好きな絵です。
そして、フシの能力は死なないことだけど、死なないということは直接的な強さではないのでガンガン死にます。
無双しろとは言わないものの、さすがに弱すぎるのも難点ですね。
変身能力があるものの、序盤戦力になるのはオニグマとオオカミのみでまるで「銀牙~流れ星 銀」です笑
対人間・対ノッカーでもフシが弱すぎて戦っててもいまいち迫力不足で、勝っても何で勝ったか分からないというような記憶の薄い勝利が原因なんですよね。
そして、キャラクターに愛着が湧いたときにはそのキャラが死んでしまう事。
フシは刺激を受けた人や動物に変われるようになるが、対象が生命活動を維持している間は変わることが出来ないのでフシが変われる生き物は必然的に命が尽きた者たちです。
不死身の生命体から人の言葉を教えてくれたマーチや、兄弟のように接してくれて人間の営みを教えてくれたグーグーといったように登場人物が退場してしまう事に寂しさを感じる読者が多いのかもしれません。
けどキャラクターの死に関しては些か仕方ない面ですね、物語として必要なシーンでもあって、むしろ物語の重要なファクターが「生命」「死」といった点に詰められているので、少年誌的に面白いとは言えないというのが自分の最終的感想です。
火の鳥を彷彿させる大作
少年誌的に面白いとは言えないと言いましたが、けどすごい漫画考えさせられる漫画だとは思います。
不死身と言えば手塚治虫の「火の鳥」的な感じですね。「火の鳥」はかなり怖い話なんで、そこまで怖くはないですけど。
物語初めは人としての行動がとれなかったフシが、様々な人に出会う事によって人間的に成長していく様子や関った人たちとの関係性の構築が物語の深みを作っています。
まだちゃんと話すことが出来なかったフシに会話や料理、掃除といったことを兄のように教えたグーグーのエピソード。
特に、序盤フシと一緒に脱獄してからずっと旅を共にしていた老婆・ピオラン。
ノッカーに追われる危険な身のため、一時ピオランから離れようとしたが最終的には一緒に生活します。
フシは老いを知らないため、徐々に年老いていき物忘れや急にパニックを起こしたりします(認知症のような症状)。
最後は、観察者に向かってフシの元に生まれ変わりたいと言って亡くなります。
今までは戦闘においての死亡シーンしかなく、命の価値が感じられないと思ってましたが、ピオランの死はフシが家族だと感じた者の初めての死だったため、物語上で流れる時間の尊さを感じられて、とても感極まるシーンでした。
「聲の形」の作家さんらしく、心理描写や間の置き所・セリフ回しが抜群に良くて、このようなシーンが続くのであれば読んでいても面白い作品ですね!
「不滅のあなたへ」~まとめ
NHKで放送されますが、NHKさんが好きな題材なんじゃないでしょうか。
命との向き合い方、また人と人との成長譚みたいなところ。
・・・マジで偉そうに「面白いのか!?」なんて言ってしまって申し訳ございません。。
ただ、人を選ぶ作品であることは確かかなって事が言えます。
一巻づつ、じっくりと読んだ方が楽しめる作品なので気長に読んでみることをお勧めします!!
したっけね、ばいばい!
[著]大今良時
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