こんにちわ、サバイバルには向いてないいのまんです。
今回は、森恒二先生の「無法島」をレビューしたいと思います。
タイトルが「無法島」とは、物騒なタイトルつけますよね笑
けど、これは以前連載されていた「自殺島」の前日譚となっているようです!
また、森恒二先生といえば、「ホーリーランド」や「自殺島」で格闘テクニックやサバイバル技術等を自身の経験も踏まえてマニアックに描いていくのが特徴です。
今回もその点に関しては余りなく描かれており、サバイバルに興味が無くても惹かれてしまう作品となっています!
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「無法島」~作品詳細
作者:森恒二
発行社:白泉社(ヤングアニマル)
連載期間:2019年~連載中
ジャンル:社会・サバイバル
発行巻数:既刊2巻(2020年7月現在)
「無法島」~あらすじ
日本政府は増え続ける凶悪犯罪に反比例して国際社会で蔓延する「死刑廃止論」を受け、試験的に流刑制度を復活させます。
死刑に相当する凶悪犯62名を収容することとなり、外海には1km以上は出てはいけないが、月に2回食料の供給があります。
島には無人の民家はありますが、電気は通ってなく、水道が若干数使えるのみ。
島に来た囚人たちは凶悪犯ばかり、秩序など無いに等しい。
無実の罪で送り込まれたカイトは、どうやって生き延びるのか!?
「無法島」~登場人物
カイト
家族が惨殺された現場に居合わせたことによって無実の罪で無法島へ流刑される。
元々は野球で投手をやっており、小中で全国大会に出場して高校も強豪校に進学して甲子園を目指したが高3に肩・肘をケガしてしまい予選敗退してしまう。
進学へ向けて勉強するが、前向きな気持ちになれずに親と衝突・引きこもりとなってしまい、度々口論となることもあった。
この事が無実を立証できない要因となった。
美空
連続辻切殺人、白人の魔女。
付き合っていた彼氏を含めた5人に輪姦される。
訴えようとしたが、逆に一家心中にまで追い詰められて、自分を輪姦した相手をさつがいしていき無法島に送られる。
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「無法島」~感想・ネタバレ
ルールなき者との戦い
島に送られてきたのは殺人を犯した凶悪犯のみです。
島の説明が終われば、男は女を犯そうとしたり、食料を独り占めしようとします。
カイトたちは助けた(助けられた)美空達含めて、男3人女2人のグループとなって、無法になりそうな港から約1KM先の民家に逃れます。
”このグループは、特に仲が良いってわけではなくたまたまの関係です”
翌日、男のみで食料をもらいに行こうと港に行きます。
しかし、食料を管理しているジンボという男が北関東で有名な半グレ集団の頭を張っていた人物で、代りになる食料・労働力・女性と交換で食料と分けるという条件でした。
その条件を断り、元居た民家に戻る途中でジンボの部下が追いかけてきます。
美空達にジェスチャーで急を知らせて民家には戻らず、その先の民家に戻ると女を出せと言い暴行をうけることとなります。
その時、美空が木刀をもって助けに入りますが、1対多数の戦いために苦戦を強いられます。その時カイトが投石で援護します。
元投手のカイトの投石は、威力が高く、美空の近接と相性が良いです。
その後も、度々襲撃に合うもののカイトの投石が効いたりと、何とか撃退しますが・・・
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白人の魔女・美空
今回のヒロイン・美空は、祖父から古武術を習っており、とくに剣術に関しては男性にも引けは取りません。
世間の呼び名は「連続辻斬り殺人 白人の魔女」とあまりに物騒な異名をつけられています。
しかし物語開始時、美空が犯されそうになったところでカイトに助けられます。
また、他の場面でも犯されそうになりパニック状態となった所を助けられます。
これは、美空が起こった事件が引き金となっております。
美空は自分を輪姦した相手を訴えていました。
しかし犯人たちの弁護人は示談を持ち掛けています。
金銭などで美空や家族が受けた屈辱が晴らされるわけもなく、当然納得などできません。
そんな両親に対して、美空が輪姦されている映像を弁護人は見せ、裁判をするのであれば何度も見ることになり。裁判官も検察も陪審員も皆が何度も見ることになる、と主張します。
弁護人は、さらに犯人たちは「合意の上だった。彼女は楽しんでいた」と主張するであろう事を徹底的に主張してくるだろう事。
長い戦いになり、両親、美空はそれに耐えられのか?
この示談は彼らを守るものではなくお嬢さんを守るものであると言います。
結局両親は示談に応じ全て終わったと思った美空ですが、ここからが地獄の始まりでした。
犯人たちは自分たちがまるで被害者のような感じで、マスコミや世間の前にふてぶてしい態度で姿を現し、反感を買います。
しかし反感を買ったのは彼らだけでなく美空にも矛先が向き、世間は美空も誹謗中傷の的とします。
さらには青年たちが撮ったという動画がインターネット上に流出して美空や両親の精神は完全に崩壊、一家心中を図りますが美空のみが助かります。
美空は祖父母の家に預けられ、祖父の部屋にあった刀を手に取ります。
美空は憎悪に突き動かされて、自分を輪姦した青年たちを呼び出して、殺害していきます。
動揺もなく、無心に。
すべてを終わらせた美空は警察に出頭します。
この1件が美空の身の上にあった話で、彼女はいまだに男性に対して憎悪と恐怖を抱いています。
なので襲ってくる男性に対してとどめを刺すことも躊躇しないのですが、それをカイトが止めます。
今後、この二人の関係が深まることで美空の心に安寧が取り戻せれば良いですね。
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「無法島」~まとめ
自殺島で出てきた先住民が
「お前は何人殺したんだ!」
ってセイに行ったのが印象的でしたが、その前日譚なんですね。
美空が始め、過剰反応している事がわかりませんでしたが事件の概要を読んで胸くそ悪くなりました。
金で解決しようとうるボンボンや、相手の傷口に塩を塗り込んで利益を得ようとする弁護士はいるでしょうね。
リアルだから、なおさら胸くそ悪くなりました。
前回の自殺島は、死を希望したものが生きる目的を目指した話でポジティブに捉えられました。
今回は無法島、殺人犯が島に来て何をするというんでしょう?
森先生が、倒すことだけを目的にするようなマンガを書くとは思えないので今後どのようにしてカイトや美空達を救っていくのかな?
続きが気になる!
じゃあ、したっけね!
[著]森恒二
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