「め組の大吾 救国のオレンジ」6巻感想~新たな”め組”誕生の示唆に震えが止まらない!

め組の大吾 救国のオレンジ

こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。

今回はめ組の大吾の新シリーズ、「め組の大吾 救国のオレンジ」の6巻を読んだ感想を基本ネタバレ無しで書いていきます。

まず重大情報として本作品のアニメ化が決定したこと!
実写化はあるとしてもアニメ化されるとは露にも思っていなかったので驚きが隠せなかった反面、喜びもひとしお!!

孤独なヒーローの時代は終わって新たに個の力から集団への力へと変わっていったこの時代、その変革がアニメで描かれていくんでしょうね。
アニメ制作関係者様、頑張ってください!

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「め組の大吾 救国のオレンジ」~作品詳細

作者:曽田正人・冨山玖呂

出版社:講談社

ジャンル:仕事

発行巻数:既刊6巻(2022年12月現在)

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「め組の大吾 救国のオレンジ」~あらすじ

『全員 救助(たす)ける!!』

救助困難な火災現場で伝説の”チーム”がはじまるーーー。

『シャカリキ!』『昴』『capeta』『Change!』など数々の名作を執筆してきた曽田正人が次に挑む題材は、命を救出するレスキュー現場!

特別救助隊員(通称:オレンジ)となり奮闘する若き消防官たちを主人公に、満を持して再び「命の現場」を描く!

中村雪は現状で傍観者?

甘粕士郎によって雪が配属された新設部隊。

女性特別救助隊員として大火災の被害者として、だれよりも現状で”命”を救いたいと思っている雪への指令は現場にて”実践的トレーニング。

自分たちならどう動くかと見ているだけです。
雪にとっては忸怩たる思いでしょう。

目の前には助けを待っている人たちがいるはずなのですから。

それでも悔しさを顔に出さない雪、いつ自分の出番が来てもいいように少しの変化も見逃さない姿勢が大吾の送ったモールス信号をとらえる結果に繋がっていました。

”万川集海”という言葉が出てきましたが、調べたところによると江戸時代に書かれた全21巻の忍術書でした。

モールス信号を送る方も送る方、理解する方も理解する方。
様々な事態に備えていることが何が起こるかわかない現場での心構えなんでしょうね。

救国のオレンジにスタンドプレーは無い!

前作「め組の大吾」では、朝比奈大吾は消防士というヒーローでした。
ヒーローと言っても紙一重で、現在のようにSNSが発展した社会では当時の朝比奈大吾の救助方法は幾度となく批判の声が挙げられてしまうでしょう。
(作中でも問題とはなっていましたが)

全作品は朝比奈大吾をヒーローとして描いているから、無茶苦茶な救助方法が描かれていました。

けど今回の作品は違う!

雪が傍観者となっていた耐火ビルで火災。
ネットカフェから出火して逃げ遅れが発生している現場。

その現場に駿と大吾はいます。

ツーマンセルで単独ではありません。
救国のオレンジでは俄然として単独行動は行わず、常に二人一組での行動がとられています。
雪にも相棒・アルトーネン誉(とよむ)という女性と行動を共にしています。

孤独なヒーローの時代は終わりました。

前作ラストでも、朝比奈大吾と甘粕士郎がタッグを組んでハイパーレスキューとして活動していたことが挙げられていたことからも作者・曽田先生自体も単独での救助に限界があることを理解していたんだと思います。

人と力を合わせること。
そして確実に救助すること。

今まで孤高の天才を描いてきた曽田先生が今回3人を主人公に据えているということは、現代社会として現実味を取り入れていく事の重要性を感じたからでしょう。

よりリアルに特別救助隊員という存在を描かれていることがアニメ化に繋がったんだと思います。

駿が言った”不遜”とは

駿は現場で大吾に、”俺たちは不遜で行こう”と言っています。

”不遜”とは”謙遜”の反対の言葉、傲慢や驕り高ぶっている事を指します。
ただここで駿が言いたかったことは、言葉通りの意味ではないですね。

一般の人たちだったら「こんなにひどい火災なら助からない」と思ってしまうような場面。

だけど、「俺(駿)と大吾の二人なら全員助けられる!!」という強い気持ちを伝えたかったんです

駿が特別救助隊員になった理由は中村雪という存在ですが、「命の重み」を肌で知った駿は紛れもない特別消防隊員・オレンジです!

不遜であっても構わない!
絶対無理だと思われるような現場を乗り越えて、”全員”の命を救ってほしい!

何かが違う朝比奈大吾

朝比奈大吾、はっきりと登場しました。

耐火ビルでの火災以降、甘粕が電話した相手が朝比奈大吾です。

耐火ビルで駿は一瞬朝比奈大吾がやった危険な救助方法を取ろうとしていましたが、その当時の事を朝比奈大吾自体が非難しています。
駿・大吾・雪はそんな方法はとらずに確実性の高い方法で救助に成功しています。

管理人は前作のイメージの”朝比奈大吾”は、現場指揮官には向かないと思っていました。
けどそれは間違いだったようです。

朝比奈大吾は、これまでの経験から危険な手段を理解している様子でした。
甘粕は朝比奈大吾に、「そろそろ現場に戻らないか?」と言っていました。

新生”め組”の指揮官に朝比奈大吾が戻ってくるということ、期待せざる負えません!

最後に

救国のオレンジを読むにあたって前作を読む必要はありません。

けど、よりもっと救国のオレンジという作品を楽しみたいと思うのでしたら読んでみることをオススメします。

前作と今作、どのように変化したかを理解すればこれから先がもっと楽しくなるでしょう!

ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
したっけね!

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