こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。
今回は冬目景先生作「百木田の古書暮らし」2巻を読んだ感想です。
「イエスタデイを歌って」「羊の唄」と様々な作品を生み出してきた冬目先生の新連載。
あえて書く必要も無いんですが、冬目先生の漫画の雰囲気いいですよね。
この空気感を味わいたいがためにこの漫画を買っていると言っても過言では無いかもしれません笑
「百木田の古書暮らし」~作品詳細
作者:冬目景
出版社:集英社
ジャンル:日常
発行巻数;既刊2巻(2022年10月現在)
「百木田の古書暮らし」~あらすじ
神保町の古書店を引き継ぎ、ディープな街で暮らす三姉妹。
次女二実(ツグミ)は客の依頼で、ある画集を探すことになる。
それは心ならずも気になってしまう怪しい隣人・梓沢(あずさわ)が探している本と同じ…?
著者・普世久講(ふせひさつぐ)とは何者なのか――。
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相変わらずふわっとした内容
内容?もちろんおもしろい!
ただそれ以上に作品の雰囲気だけで読む漫画だと思っています。
もし読んでみたいと聞かれれば、表紙の雰囲気が好きならそのまま楽しく読めるよ!ってくらいの雰囲気作品。
神保町を舞台にした3姉妹の話だが、物語自体は地に足のついていないフワフワとした状態のため、感想を書こうにも抽象的な事しか言えなくなってしまいますね。
ただそこが好き。
羽海野チカ先生の漫画だって、結構ふわふわとした独特の世界観の中で進んでいきますが、いつの間にかふわっとした物が形になって引き込まれたりしています。
現状では、雲を手づかみするような、中学女子が夢描くような、形にならない状況ですよね。
けどこれが否定かと聞かれたら違うと答える、この作品は紅期間を楽しむ作品だ。
古書店の本棚と本好きさんの本棚
ちょっと興味深かったのが、ツグミが交換会か何かで知り合ったキリン書店の館石さんの所に訪問しています。
その際にお礼の品として館石さんに画集をお持ちしていますが、子供用の絵本とかを取り扱っているキリン書店さんには合わない品物。
「どんな本が置いてあるかでその店の格の様なものが決まる」
「個人としては欲しいけど、うちのお店のテイストじゃない」
こんなこと言ってましたが、本好きさんの本棚も同じような思いで形成されてそうですよね。
本棚には、本棚を形成した人物の人間性が映し出されるのでかなり面白いです。
古書店の本棚にも本好きさんの本棚にもコンセプトが埋め込まれているんだなって思います。
フワフワの原因は恋模様
長女・一果も次女・ツグミもはっきりしない恋模様
長女一果のモヤモヤは中学からの憧れの先輩・都築。
相手は国内外を股に駆けてバリバリと働いているのに、自分はなんだか停滞気味。
焦りが二の足を踏ませて好きと嫉妬の中間点のようなものを形成しています。
また中学からの知人・藤吉さんとも再開。
一果の目から移った藤吉さんは、本当に美しい人というのはこういう人の事と思うほど。
好きだの恋だの言う前に、憧れや羨ましいからくる劣等感なんですよね。
一果が抱える、何とも胸に突っかかる思いというか、肩にドシンと乗っかる感情を描くのが冬目先生の真骨頂ですね。
梓澤の生活
梓澤さん,不思議な人物だがバックパッカーをやってたようです。
というか、ホントに二美に好意を抱いてるんですね。
なんだかんだ、自分の中での心の行き詰まりから脱出したくて海外へと飛び出してしまったようです。
梓澤が探している画集の著者・普世久講、百木田3姉妹の伯父さんだったようです。
普世久講の画集を求めている人は多いようですが版元の会社,権利関係が闇の中となっている事から再出版は難しいようで貴重な品となっているようです。
海外に言っていた経緯から普世久講の何かを探しているんでしょう。
ツグミの所の倉庫を執拗に探している所から見ると、怪しい雰囲気があったりも感じます。
ビジネスのような気がしないでも無いけど気にかかります。
物語の冒頭部分は散りばめられた謎や感情・想いがあるので大概ふわっとした感じですが、他の作品よりもさらにふわっとしています。
最後に
今回のピックアップというか面白かったのが
美術関係の特撮写真を買い取った場面!
昭和40年当時の特撮映画の活動写真をアルバムしたものだが、マニアの中では垂涎の的ですよね!
値付け40万円!
売る気ないとか、お客と店の勝負とか言ってましたがあっさりと一発現ナマ!でお買い上げされてました。
この作品では中々味わえない爽快感でした笑
ではでは、最後にまでお読みいただきありがとうございました。
したっけね!
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