「マンチュリアン・リポート」浅田次郎~張作霖爆〇事件を追う密命を帯びた少尉

小説

こんにちわ、歴史と漫画好き。いのまんです。

今回は浅田次郎先生作「マンチュリアン・レポート」を読んだ感想です。

本書が「蒼穹の昴」シリーズの第4部となります。

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「マンチュリアン・リポート」~作品詳細

作者:浅田次郎

出版社:講談社

ジャンル:歴史

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「マンチュリアン・リポート」~あらすじ

昭和三年六月四日未明、張作霖を乗せた列車が爆破された。

関東軍の暴挙に激怒した昭和天皇の密命を受けて、若き軍人が綴った「満洲報告書」で明かされる「真相」とは?

 該博な知識と丹念な取材に裏打ちされた浅田史観で、闇に葬られた昭和史最大のミステリーを追う。

「マンチュリアン・リポート」~感想

シリーズ物だと知っていればもっと楽しめたかも

本書が「蒼穹の昴」シリーズの第4部だという事を知らずに、日中戦争の引き金となった張作霖の事件だと思い読み始めました。
張作霖の事、事件の事は大まかな流れは知ってはいたので、こうして物語となるとやはりわかりやすくていいです。

ただ「蒼穹の昴」シリーズだというのは読み終えてから知ったのでちょっともったいなかったですね。

主人公の少尉と、蒸気機関車に意思を持たせた視点の2編から構成されていて物質から見た張作霖という構図が興味深く読めました。

ただ、他の人が言うように物語の流れとしてはやや淡泊であったのかなって思います。
少尉視点、機関車視点が入れ替わるのだが機関車視点がどうにも馴染めなかった事が読んでいて淡泊に感じた点かもしれないです。

「昭和史最大のミステリーを追う」

帯の紹介に書かれていた文言だが、浅田先生はそんな気持ちで書いていなかったのではないでしょうか?

読ませてくれる魅力

シリーズ物ですが、最初から最後まで全然気が付かずに読み進める事ができました。
小説の面白さって作品の世界観に没入できるかがポイントになると思いますが、「マンチュリアン・リポート」は読み始めから入り込んでしまいました。

今回の主人公陸軍中尉・志津邦陽、陸軍刑務所に捕らえられていた所から始まります。
捕らえられていた理由は思想的問題からなので、大きく軍機に逸脱したわけでは無さそうでした。

そこを見込まれて昭和天皇から張作霖爆〇事件の調査の密命を受けます。
色々と読んできた中でこの頃の昭和天皇って舐められている節があるというか、陸軍の暴走が止まらない状況下となってきている時期でした。

柳条湖事件や満州事変だって対した報告は上げられていなかったはずです。

そんな背景から昭和天皇が密使を手配して、事件の調査をさせると言った冒頭の流れは一気に読み込ませてくれる魅力がありました。

終盤の「鋼鉄の公爵」と張作霖の会話のシーンってシリーズを通して、浅田次郎観からの張作霖という人となりを知ればもっと楽しめたのかなって思ってしまいます。

さいごに

対した感想になっていないですが、レビューの割には十分楽しめました。

「蒼穹の昴」読んでみます!

短いですが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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