「終戦のマグノリア」~太平洋戦争末期の和平工作の英文書が巡る謎

小説

こんにちわ、歴史と漫画好き。いのまんです。

今回は「終戦のマグノリア」という作品を読んだ感想です。

鎌倉の資産家・竹宮家の屋敷から発見された英語の文書。

文書には昭和19年、海軍和平派と大学教授らが企てた終戦工作をめぐる内容で、この文章を巡り保管のされ方など、文書には不自然な点、文書発見後、資産家一族の身の回りでは不可解な出来事。

ミステリー作家さんが描く、現代と戦時を結ぶミステリー作品。
大きな盛り上がりは無いが、淡々と進んでいく伏線とラストからの回収の爽快さ、そして当時御法度の終戦工作が知的好奇心をビンビンと刺激していきます!

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「終戦のマグノリア」~作品詳細

作者:戸松淳矩

出版社:東京創元社

ジャンル:ミステリー・歴史

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「終戦のマグノリア」~あらすじ

鎌倉の豪邸に住む資産家・竹宮家の書庫から発見された、『木蓮文書(マグノリア・ドキュメント)』。

当主の娘である菜々花に依頼され、従兄の恭一が文書を読み解いていくと、第2次世界大戦中の昭和19年、海軍和平派と大学教授らが企てた終戦工作をめぐる内容だと判明する。

しかし、文書の解読と前後して、竹宮家の周辺では不審な出来事が相次ぐ。

全ては『木蓮文書』を狙ったものなのか? 
やがて、事態は思いがけない方向へ……。文書に隠された秘密とは?

「終戦のマグノリア」~感想

最期の最期、確かに散りばめられた謎が一本の糸の様に繋がっていく事にびっくりしました。

さいごに行きつくまで、戦中・戦後で場面展開が飛び、理解が追いつかないまま物語が進んでいたりしていってしまったのは読者として反省。

理解できないというか、意識に植え付けられるような取っ掛かりのある場面が中々出てこず、物語の流れの中でスムーズに読まされてしまいました。

東大教授が示す和平交渉の話から顛末まで読んでて面白みがあったのですが、いざこれが盛り上がるポイントかと言われればそうでもなく、自分的には淡々と進められてしまった感じました。

ただ、その頃の特高警察とかの存在を考えると冷静に状況分析していた場面は当時の空気感をトレースした感じとも言えるのかもしれないです。

難しいというわけでなく、現代、戦時、多数いる登場人物たちを覚えるのも大変でしたが、場面展開と登場人物の個性の無さが作品をわかりにくくしていました。

しかし覚えれば覚えるほどに最後の謎解きに面白さが深まる作品でもありますね!
純粋にミステリー好きな方の方が楽しめそうな作品です!

短いですが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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