こんにちわ、いのまんです。
今回は嫁のススメもあり「ポーの一族」を読んでみました。
ポーの一族は基本一話完結となっています、そのためか作者のペースで新たな作品ができる事から2017年に「ポーの一族 春の夢」、2019年に「ポーの一族 ユニコーン」と現在も新刊が発表されている所がこの漫画のすごい所ですね。
萩尾望都自体がやはり神様の領域に入っているんでしょうね。
独特の世界観に圧倒されてしまいます!
「ポーの一族」~作品詳細
作者・萩尾望都
連載期間・1972~未完結
ジャンル・ファンタジー
巻数・文庫全3巻(一度完結後、さらに新刊2巻発行)
イーブックイニシアティブジャパン eBookJapanのサイトで無料で読めます!
ポーの一族とは?
基本1話完結となっており、時系列が掲載順になってはいないです。
当初は短編3部作として出す予定だったそうですが、構想を練っていくうちにアイディアが膨らんだことで3部作で完結しなかったそうです。
どんなお話なの?
ポーの一族とは吸血鬼、作中ではパンパネラを題材に描いた作品となっています。
しかし、怪物ものとしてよくある暴力描写はほぼなくパンパネラが人間生活との共存をどのようにしているのかを描いた作品となっています。
吸血鬼であるパンパネラは、古い信仰のような噂話のような扱いをされており昔からの噂話が根強い村の場合はパンパネラの存在が強く信じられていますが、新しい土地ではそのような噂話が立っておらずに比較的正体がバレにくい為、新しい土地での生活があっているようでした。
しかし、ある理由で作中の彼らは一定期間での引っ越しを余儀なくされます。
兄・エドガー
兄・エドガーは14歳の時に大老ポーにより、ポーの一族に加えられパンパネラとなります。
このエドガーの14歳という年齢が物語を進める歯車となっています。
パンパネラは年齢を重ねることが無いためエドガーは14歳から見た目も変化する事がないために同じ土地に定住すると、人間ではなくパンパネラだとバレてしまうために各地を転々とすることになってしまいます。
「知ってる?君は人が生まれてくる前にどこからやってくるか」
しかしエドガーには守るべき存在があります。
妹・マリーベル
エドガーの実の妹、4つ年下で11歳のとても美人で純真だがパンパネラの血が合わないのか体が弱く、はかなげに描かれています。
また吸血行為を拒否しているシーンもありますが、パンパネラになることは本人も承知の上でなっています。
「・・・時を超えて、・・・遠くまで行く?」
二人の関係
もちろん、実の兄弟であるため恋愛関係とは関係ありません。
ただ、この二人は幼少期に捨てられてしまったためにパンパネラである老ハンナ・ポーに育てられます。
そのためか妹マリーベルに対してエドガーは過剰に見えるほどの献身的な愛情を見せており、本人がパンパネラになる要因も彼女をパンパネラにさせないためでありエドガーがパンパネラになってもマリーベルへの愛情は変わらないものとなっています。
(ここがポーの一族を読む上でもっとも好きなところです)
大まかな感想
時系列がバラバラなため、あらすじを描くことはできませんがパンパネラ(吸血鬼)となったエドガーとマリーベルの二人の兄弟が長い時を超えて旅をするお話といえば一番完結で分かりやすいかと思います。
ポーの一族を読むのは今回入れて2回目ですが、ただ読むだけでは読み切れずに訴えかけられるものがあります。
エドガーの家族がパンパネラとバレてしまいます、人間たちは彼らを伝説上の化物パンパネラだという事だけで銀の弾丸や杭をもって殺そうとします。
ポーの一族に関しては人間を襲う事はせずに人間に溶け込んでの暮らしを望んでいるようにも見えるんですけどね。
もちろん、いままで吸血衝動を抑えらえれずにいたパンパネラもいたという描写もありますが基本的にエドガーたちはあてはまりません。
疑わしきは罰っせよ、というのか犯罪者の息子は犯罪者という扱いをしているのがちょっと気に食わなかったです。
コロナウイルスにかかった人を悪のように感じる心と一緒ではないでしょうか!
しかし、集団の恐怖の伝染はきっと体験してみないとわからないのかもしれません。
自分が同じ立場に陥ったときにどういった行動をとってしまうのか、冷静でいてくれるように自分で自身に祈ってしまいます。
改めて、ポーの一族は廃れさせてはいけない作品の一つだと思いました!
じゃあ、したっけね!ばいばい!
コメント