「鬼人幻燈抄」葛野編登場人物紹介~悲劇の始まりはほんの些細なすれ違いによって起こされた

その他漫画

こんにちは、歴史と漫画好き。
いのまんです。

今回は、「鬼人幻燈抄」葛野編に登場する主要キャラクターの紹介記事です!
※ネタバレ含む

全シリーズを一気に書くと膨大な量となるので葛野編、江戸・幕末編、明治編、大正編、昭和・平成編に分けて書こうと思います!

「鬼神幻燈抄」葛野編はシリーズのほんのプロローグにすぎませんが、甚夜が何故鬼になったのか?
白雪が何故いつきひめとなったのか?
鈴音が抱いた直接的な想い。

プロローグだからこそ、今後の展開に大きな伏線を張られた影の名作となっています。

個人的な感想も少し交えながら紹介していきます!

「人よ、何故刀を振るうのか?」

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甚太

身長180㎝を超える偉丈夫で人間、本作主人公。
葛野集落でいつきひめという巫女守を守る役割をしています。

巫女守とは産鉄の地・葛野にて武士でなくとも帯刀を許された存在で、村に近づく怪異を斬る役割を担っていました。

元々は江戸の商家に住んでいたが、追い出された妹・鈴音と共に少年時代に家出をする。
その折に白雪の父・元治に助けられて葛野の地へと移り住むようになる。

元治の娘であり幼馴染でもある白雪とは幼き頃からお互いに密かに想いあっていた。

甚太は白雪を守るために刀を振るいます。
村の為に集落を守るために、白雪への想いを断ち切って身を引く選択までします。

甚太は自分の想いよりも、生き方を優先してしまう。

白雪を”好き”という気持ちよりも、巫女守として”守る”という気持ちを優先しているのです。
自己を抑えて他者に尽くすのは、鈴音が家を追い出された時に自分も家を去った時から変わらない甚太の生き方。

人の為に生きるという事を優先するのが、甚太という人間でした。

しかし、その選択も2匹の鬼の登場で慎ましやかな生活も儚くも散ることになり、大きな憎しみを抱えることになります。

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白雪

母の跡を継ぎ葛野集落の”いつきひめ”という巫女。
元治が連れてきた甚太と妹・鈴音とは一緒に住んでいた幼馴染。

いつきひめは白雪の一族から受け継がれていく役職で、いつきひめとなってからは社の中から出てこられずに生活をしています。

幼いころから甚太を想い続けているが、白雪は村の掟に従い甚太とではなくもう一人の巫女守・清正と結婚する事となりました。

白雪もまた自分の想いよりも、生き方を優先する女性。

甚太への”好き”という気持ちより、”いつきひめ”として村の象徴となる事を選びました。

そしてラストの衝撃的な展開、これから続くシリーズの儚くも悲しい伏線へと繋がっていきます。

鈴音

甚太の妹で見た目は6歳頃の少女、右目を隠すために包帯をしている。
包帯の下の目は赤い色、鈴音は人と鬼の間の子です。

甚太の事を兄としてではなく男性として大好きで、しかし兄が白雪を好きな事も知っているから、自分の想いよりも甚太の想いを大事にしていました。

”兄が好きな人だから仕方がない”

父親からは追い出された理由は鬼の子であるという理由もあるが、あくまでもそれは一つの要素に過ぎないのです。

見た目が成長しない事を村の人たちは知っているが、家の中で大半の時間を過ごしました。

その為、他者と関わらない事で精神が全く成長せず外見と同じく話し方も5~6歳の子供のままでとなっています。

その幼い精神性が、突如現れた鬼に付け込まれる要因となってしまいます。

邪魔にならないように耐えて我慢してきたのに、兄を譲った相手(白雪)は他の男の前で服を脱ぐ。

もう少し大人だったら、大人の事情も汲み取ることが可能だったかもしれません。
けど、幼い精神性のままだった鈴音には白雪の本心を読み取ることは不可能だったんですね。

悲劇とはよく使われる言葉だが、悲劇としか言いようの無い悲しい憎悪です。

清正

もう一人の巫女守で、村長の息子で白雪の結婚相手。
特に剣術がつかえるというわけではない。

常に甚太にイラついているが、それは甚太も白雪も自分の想いを押し殺して村の為だけに生きようとする性根にイラついているのである。
イヤな奴に見えるが、清正自体も”村の掟”に縛られた存在で行き場のない怒りを甚太に向けていた。

普段、家から出る事のない鈴音に饅頭を持ってきてあげる優しさがあり、その優しさを「遠見の鬼」に付け込まれてしまいました。

遠見の鬼

異能「遠見」~先の未来を見ることが出来る能力

未来を見る力を持つ女の鬼。

170年後の未来に鈴音が鬼神となって人間を滅ぼすという未来を見て、鈴音を鬼として覚醒させるために現れる。

鬼は嘘をつかないが真実を伝えないだけと言ってますが、この鬼はその言動が屁理屈すぎます。。

それでも、同胞である鬼の未来の為に起こす行動、真実を知った時にこの鬼の事を嫌う事は出来ないはずです。

同化の鬼

異能「同化」~相手の力を取り込み使用することが出来る

相手の異能を取り込むことが出来る、大柄の鬼。

甚太との対決の末に鬼の力を授け、一言

「人よ、何故刀を振るうのか?」

甚太はこの意味を追いながら長い年月を過ごすこととなります。

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