こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。
今回は、白川紺子先生の「後宮の鳥」最終7巻をネタバレ有りの感想です。
最終巻なのか?という想いのまま読んでしまいました。
若干消化不良気味な点は否めないですが、烏妃・寿雪の話はしっかりと終わらせてくれました。
登場人物が多かったので色々と外伝となる作品も作れそうですよね。
むしろ7巻が外伝に近い雰囲気を醸し出していたかもしれない。
※ネタバレ有りで書きますのでご注意ください
「後宮の烏」~作品詳細
作者:白川紺子
出版社:集英社
ジャンル:中華ファンタジー
発行巻数:全7巻(2022年6月現在)
「後宮の烏」~あらすじ
寿雪は千里と之季の安否を知り、烏の半身をさがすため、界島へと向かった。
が、対岸の港まで到着すると、海底火山の噴火で島へは渡れなくなっていた。
海が荒れていたのも噴火も、烏の半身や鼇の神が海神を刺激したせいだ。
そこで出会った花娘の父である海商・知徳は、噴火さえ収まれば舟と水手を貸すと約束してくれる。
一方、界島では白雷や海燕子に助けられた千里と之季、楪が海商・序家の屋敷で介抱されていた。
千里はまだ意識を取り戻さないものの、昭氏の薬草で快方に向かっている。
白雷は烏の半身である黒刀を前に考え込んでいる…。
特別な妃が誘う圧倒的中華幻想譚、ここに完結!
「後宮の烏」~感想
界島近隣に位置する海底火山が噴火、海神が怒りが噴火を呼んだとしています。
鼇の神、鳥漣娘娘、梟と神に近い立場のキャラクターが多くて相変わらず混乱します。
鳥の半身である黒刀を白雷が回収して、寿雪に渡さず逃げ回るのかと思ったらあっさり返したりもしています。
これは7巻だけでないのだが、全体的にキャラの目的がはっきりしていない事で読み手としてもちょっと混乱してしまうのが「後宮の鳥」の勿体ない所なんですよね。
鳥を失った寿雪
最終回らしく、鳥の半身をその身に取り込んでいた寿雪は無事に鳥に半身を返し晴れて自由の身となりました。
先述の通り完全に敵方だと思っていた白雷は鳥の半身である黒刀をあっさりと返還。
ここまであっさりと返すくらいなら、黒刀は手に入れたのは千里という事にしておいて寿雪が千里に会いに行ったときに黒刀を渡すというくらいにシンプルな話で良かったと思います。
界島に白雷を送る必要も無かったし、海神という存在も登場させる必要なかったんでしょうね。
事象とキャラが線で繋がらず、寿雪の最大目的である鳥の半身を返して自由を得るという目的がおぼろげになってしまいました。
何とも弱い最終回です。
鳥漣娘娘の能力を失った寿雪は、高峻が作った新たな官吏を拒否して海商になると決めます。
…急展開です。多分、ずっと読んできた人に取って納得いかなかったのがこの部分でしょう。
”様々ものに興味を持っていて外界から入ってきた品物に興味があった”
的な事があればよかったのですが、花娘の贈り物にもさして興味を示していなかった寿雪ではちょっと納得できないですよね。
てか鸞王朝の末裔という設定はどこに行ったんでしょう。
高峻が宵国から亡命させるというのは寿雪の命を守る為だったのですが、海商になってしまったら”万が一”寿雪を担ぎ上げて反乱を起こす者たちがいないとは限らないでしょう。
揚げ足取りばかりになってしまいそうなのでここまでにしときます。
読者側からすれば、巫術は使えるはずなのだから高峻が用意した官吏についてもらって九九を始めとした従者たちと平和な生涯を過ごして欲しいと願っていました。
なのでちょっと裏切られた感があるんですよね。
もったいない最終巻だったと思いました。
何故かサナメ一家のお話に
未だにサナメという漢字を調べて書こうとしない体たらく。
仕方ないんです、サナメ家の初登場してこんな終盤まで活躍するなんて思いもしなかったので。
7巻の2/3はサナメ家の話に費やされました。
なんか読んでて長いなぁ、千里やシキたちは助かったのかなぁなんて思ってたらどんどんページが進んでいきましたね。
サナメ兄弟に思い入れなんてないので、何故?どうして?が強すぎました。
特に次男・亘は、朝陽の命によって北辺山脈の部族を利用して反乱の火種をつけるという微妙な役回りをさせられています。
寿雪が海神を鎮めに行っているとき、ましてやシリーズ最終巻に持ってくる話では無いんですよ。
これこそ外伝でやればよかったのにというやつです。
寿雪と鳥漣娘娘の話は6巻で全てまとめて終わらせて、外伝としてサナメ家を書けばよかったのにと誰もが思ったはず。
やはりもったいない最終巻だったと思います。
最後に
終わりました。
打ち切りという噂もありますが、おそらく広げた風呂敷を畳み切れずに終着したというのが自分の印象です。
同じ人物でいくつも役割を作ってしまったので収集のつけ方が難しくなってました。
ここまで設定を広げた作品が脚本次第で十分に輝く可能性が高いです!
シリーズ構成の大島里美さんは実写ドラマの脚本が多いですが、人間ドラマ性の高い作品を脚本しています。
「後宮の鳥」は、「人と関わらない烏妃」という存在が後宮内の人物と関わっていく事によって心の変化を楽しむ作品です。
大島先生ならば、寿雪の変化を華麗に可愛く描いてくれることでしょう!
アニメ化楽しみに待ってます!!
ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
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コメント
後宮の烏を読みました。小説ファンならあのラストでなかなか考えさせられる部分もありまあ・・納得する部分もあるのかと思いましたがアニメファンからすれば金返せレベルです。
私ならあのラストにしておいて1年後で烏漣娘娘の呪い(前王朝である欒家と現王朝が半身のままウ妃の中に閉じ込めたこと)か前王朝である欒家の呪いで疫病が起こり、宮廷の祈祷師が天啓として寿雪と夏高峻と協力して怒りを鎮めるようにと告げ、烏漣娘娘の怒りなら生きるか死ぬかの祈祷、前王朝である欒家の呪いなら烏漣娘娘の力を再度借りる、その場合は寿雪が死ぬこともあるという設定にして、呪い・怒りを鎮めたとき寿雪の髪の色が黒に変わり、烏漣娘娘天啓で2人で夫婦として決して離れないように国を安寧に導くようにとかいう風にします。アニメファンってわかりやすいハッピーエンドが好きだし小説ファンと読者層が違うからどう思われますか?