こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。
今回は冬目景先生の新作「百木田家の古書暮らし」1巻を読んだ感想です。
「イエスタデイを歌って」「羊の唄」と様々な作品を生み出してきた冬目先生の新連載。
冬目先生の描くキャラクターは全員奥深さがあって、読んでいて作品への没入感が圧倒的に高いんですよね。
一人一人が漫画のキャラというか、一人の人間として描かれているのがまず魅力なんですが、更に舞台が東京神保町!
キャラの心情と舞台が絶妙にマッチしていて今後も目が離せない作品となっています!
「百木田家の古書暮らし」~作品詳細
作者:冬目景
出版社:集英社
ジャンル:日常
発行巻数;既刊1巻(2022年4月現在)
「百木田家の古書暮らし」~あらすじ
世界一の古書店街・神田神保町。
祖父の遺した古本屋を引き継ぐため、その街で暮らすことになった百木田三姉妹。
古本の香りに包まれながら三姉妹は色褪せない日常を紡いでいく──。
「百木田家の古書暮らし」~登場人物
百木田一果
百木田三姉妹の長女で建築会社に勤める会社員。
離婚歴があり、結婚当時から高校時代の先輩の事が忘れらずにいた。
会社員をしながらも古書店の手伝いも積極的に行ってくれる良い姉。
百木田二美
古書店経営者である本好きの次女。
人並みに人付き合いが苦手なタイプで祖父の遺言である古書店の存続を行う。
画集や図鑑といったジャンルの本が好き。
百木田三稔
三女、”自由な魂”がモットーとする女子高生。
年齢なりに子供っぽい所もあるが長女・次女を見ている分だけあって視野が広さがある。
「百木田家の古書暮らし」~感想
ノスタルジー溢れる神保町
本作舞台は神保町!
大正時代に岩波茂雄(岩波書店の創業者様)が古書店を開いた事で、世界最大級の古書店街になった本好きには心躍る街です!
そんな歴史ある街並みに冬目先生のノスタルジー溢れる絵柄がとてもマッチしていて、読み始めるとすぐに作品の世界観に没入してしまいました。
題名の「百木田」はカラキダと読み、主人公三姉妹の苗字となっています。
祖父の遺言、神保町で経営していた古書店・魁星書房を継いでほしいという要望に応えて百木田3姉妹の次女・二美が古書店の経営・運営を行っていく事となります。
元々はひいおじいちゃんの店で骨董品屋を営んでいたのが古書店になったみたいで歴史あるお店だという事がわかりますね。
東京にある神保町。
帯には世界一の古書の街とあり、本当に風情がある街並みですよね。
TVやネットでよく出てくるのは渋谷・原宿・新宿・秋葉原・歌舞伎町・浅草とかで、騒がしいのは好きではない自分としては興味の無い場所ばかりでしたが、江戸川乱歩に一時ハマっていた時に初めて神保町を知り調べた時はテンション上がりました!
初めて東京観光した時も神保町に行きましたが、北海道ではまず見れないような街並みで3時間の滞在が30分ほどにしか感じられなかったほどです!
(江戸川乱歩が通った天ぷら屋さんで食べた天丼は最高でした!)
話がだいぶ逸れました。。
そんな魅力溢れる街で、古書店を経営する事となったのが何故この3姉妹かというと、父親はアメリカの大学で勤務していて、母は既に病没している事からだそうです。
そこで会社員をやりたくない次女・二美が店舗運営をすることとなります。
話の流れから古書の知識とかが随所に出てきますが、「そうゆう意味なんだなぁ」程度に知識に入れるだけでも十分に楽しめますし。
深く知りたいと思えば、言葉の意味が巻末に出てきているので楽しめます!
古書で、白っぽい本を大衆向けとかあまり古くない本、その逆が黒っぽい本というらしいです。
自分が一回読んだのではその程度の知識。
けど冬目先生は絶対神保町の古書とかが大好きなんだろうなって思えるのと、この漫画を描くために色々と調べたんだろうなって言うのが読み取れるのが最高にそそられる内容となっています!
またも重そうな恋模様と謎の隣人
そしてこれもまた冬目先生特有のかなり重たい恋愛模様。
ですが冬目先生が描く中々くっつかない不器用で重たい雰囲気の恋愛が好きなんですよね。
姉・一果は、一度結婚したが学生時代に好きだった男性が忘れられずに離婚する事となります。
元旦那も忘れられない人がいるという事を知っての結婚だったので、どちらか一方が悪いというわけではないと思います。
お互いが他の誰とも関係を持たずに結婚するなんて事ないですからね。
自分も妻帯者ではありますが、たまに高校時代に好きだった女の子の事を思い出したりします。
まあ、何してるのかな?くらいですけどね。
一果はこれがもっと重症化してしまった感じでしょう。
まだ恋のお相手の”先輩”はメールでしか登場していないので先行きは分かりません。
ただもう結婚はしないと言っている一果の前に憧れの先輩が現れたら一体どうなるんでしょう。
酒に逃げるほどに恋焦がれている姿を見ると紆余曲折ありそうです。
次女二美、古書店の経営を軌道に乗せる事で手いっぱいの様子。
ですが隣のビルの古書店の店員が中学時代に好きになりかけた梓沢和本という青年でした。
自分好みの本を買う方だと好感を持っていたが、後々自分の好きな本を奪い合う仲となった事で疎遠になるという謎の関係です。
ただこの梓澤、だいぶ怪しいんですよね。
魁星書房地下にある古書で貴重な文学書があると噂聞いて「見させてほしい!」という所までは良いが、何やらどこかに電話して貴重な本は無かったとご報告。
本も貴重なものなら何十万円もしますからね、そういった古書系の盗難グループでは!!?
っていうのは飛躍しすぎですね。
三女・三稔には、綺麗なモデルの女の子が彼女っぽいし。
一癖二癖ありそうな恋愛模様も本作の注目ポイントになりそうです。
最後に
「イエスタデイを歌って」からハマった新参者ですが、相変わらず独特の世界観がツボにはまります。
これでおだつこと無く日々を生きられそうです笑
ではでは、最後にまでお読みいただきありがとうございました。
したっけね!
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