こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。
今回はアニメ「平家物語」3話“鹿ケ谷の陰謀”を見た感想を書いていきます!
2話からは6年が経過しています。
それにも関わらず容姿が変わらないびわ!
徳子も「あなたは変わらないわね」と見た通り文字通りのお言葉をかけています。
びわは物語の語り部であり、傍観者でもある為に成長させて”平家物語”に介入するのを防いでいるのでしょうかね。
”平家滅亡”という運命には逆らえないという事でしょうね。
「平家物語」~作品詳細
アニメ制作:サイエンスSARU
監督:山田尚子
脚本:吉田玲子
「平家物語」~3話あらすじ
びわは、重盛の息子の維盛、資盛、清経ら共に厳島神社に赴く。
入内して6年になるが子を授かる気配のない徳子のために、一行は厳島神社に祈願の舞をささげる。
一方、重盛は藤原氏と延暦寺のいさかい、これを持て余す後白河法皇に頭を悩ませていた。
さらにその裏では、源氏の力を借りて平家を討つ密議が交わされようとしていた。
「平家物語」~感想
鹿ケ谷の陰謀の要略
今回の副題になっている”鹿ケ谷の陰謀”!
後白河上皇と平清盛の政争をまとめた事柄なのですが、この事件の事を知らなければ全く意味が分からない!
何となく最終的には重盛が責任取って終結したのかなという事しかわからないという結末に。
これはアニメ脚本が悪いというよりも、”鹿ケ谷の陰謀”自体が複雑怪奇な事件である事が話をわかりにくくさせた原因でしょう。
- 平清盛・後白河上皇の不仲
- 清盛の義妹・平滋子が後白河上皇の妻で、仲介役に
- 滋子死没、仲介役皆無に
- 後白河上皇派の藤原師経が白山寺を延焼
- 天台宗座主・明雲が師経の処罰を強制
- 後白河上皇の重臣で藤原師経の父である西光が不服を申し出る
- 後白河上皇は態度一変、明雲を処罰・伊豆へ流罪
- 延暦寺側が納得せず、明雲を強奪
- この事柄を清盛に制してほしいと後白河上皇が依頼
- しかし、清盛は寺院と敵対する事を良しとせずに依頼を断る
ここまでが”鹿ケ谷の陰謀”が起こるまでの出来事。
事件が起こるまででもこんなに迷走しているのに、それを約5分間くらいにまとめて話を作ると重要点がわからずにわからないですね笑
むしろ全部重要でしたが埋もれてしまっていると言っても過言ではない感じ。
そしてここからが”鹿ケ谷の陰謀”の始まりです。
- 平清盛のに、鹿ケ谷の山荘で後白河上皇やその院近臣たちが”平家打倒”を計画
- 清盛は延暦寺に向かわせる兵を鹿ケ谷の山荘に向かわせ襲撃
- 後白河上皇の重臣達を処断・処刑にする
つまり後白河上皇の側近たちが鹿ケ谷の山荘で平家打倒の計画の密談が行われたことが事件となったという事ですね。
じゃあなぜ陰謀と呼ばれるのか?が不思議ですね。
”鹿ケ谷の陰謀”の事後も見ていきましょう。
- 清盛は”鹿ケ谷の陰謀”通じて、後白河上皇の影響力の弱体化を図る
- 清盛、後白河上皇の幽閉を提案
- 重盛はこれに断固反対する(重盛は後白河上皇に仕えている立場でもあるので両者の板挟み状態に)
- 重盛の懇願によって、清盛と後白河上皇との対立を回避
「忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず。私の進退はここにきわまりました。」
作中に出てきたこのセリフです。
親を取ろうとしても上司を取ろうとしても、自分の立場は立たない。結局両者の顔を立てようとしても無理な事柄だという事ですね。
重盛、胃潰瘍で倒れてしまいそうです。
こんなにも難しい事柄を約10分ほどで説明しようと思っても無理がありますよね。
自分自身、調べて書いて若干わかってきたようなものですから。
ただ一つ言えるのは、清盛と後白河上皇の不仲は解消されずに増すばかり。
いずれにでも正面衝突は免れないでしょうね。
子供ができない徳子
後編で”鹿ケ谷の陰謀”が書かれる前に高倉天皇に嫁いだ徳子。
6年経ても子供ができずに、清盛・重盛・宗盛たちは厳島神社へと祈願に行っています。
徳子としては子ができない方がいいと思っていますね。
生まれてきても政争の中に放り込まれて色々辛い思いをさせるくらいなら自分の子供は出来ない方が良いと言う考えです。
びわに対しての慈愛からわかるように、自分が受けている辛さを子供に味わわせたくないという徳子の優しさがにじみ出ています。
ただ高倉天皇は妾である”建礼門院右京大夫”の下に足しげく通っている模様。
母滋子の死、後白河上皇からの逃避と理由はあり、楽な方へと足が向いています。
清盛の娘である徳子の立場が、高倉天皇にとって重たいプレッシャーのような存在になり近づけなくなっているんですよね
優しい徳子はそれも理解しているのですが、頭と心は別物です。
”建礼門院右京大夫”、重盛の息子・資盛が恋心を抱いている事が、徳子とびわの内緒話で話してます。
作中に出て、後白河上皇と資盛が唄った恋の歌。
資盛は自分の事を思い浮かべて歌ったのでしょうが、唄と閨の様子を重ねる演出は徳子の寂しさを助長する悲しい演出でしたね。
ただただ、つらい目にあっていく徳子。
歴史に介入しない存在(成長しない)びわが、徳子を救う事は無いのでしょうね。
既に感情移入してしまっているので、救われる徳子が見たいと思った第3話でした。
ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
したっけね。
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