こんにちは、歴史と漫画好き。
いのまんです。
今回は、小説版「鬼人幻燈抄 明治編 君を想う」を読んだ感想・ネタバレ有りで書いていきます。
こちらは鬼人幻燈抄シリーズの8作目にあたります。
人と鬼があからさまに手を結び時代になって、どす黒い陰謀が渦を巻いています!
当時の華族の1/3はろくでもない人たちだからファンタジー部分を抜かせば現実的に感じてしまいましたね。。
「鬼人幻燈抄 大正編 紫陽花の日々」~作品詳細
作者:中西モトオ
出版社:双葉社
ジャンル:和風ファンタジー
発行巻数」既刊8巻(2021年11月現在)
「鬼人幻燈抄 大正編 紫陽花の日々」~あらすじ
大正十一年(1922年)、四代目・秋津染吾郎は京都からはるばる東京へとやって来ていた。
目的は、退魔の名跡・南雲家主催のパーティーに参加するため。
南雲は秋津と同じく鬼を討つことを生業にしてきた一族だが、大正の世に入りきな臭い動きを見せていた。
帝都・東京を舞台に、暗躍する鬼たちと人々の戦いを描く大正編が開幕!
「鬼人幻燈抄 大正編 紫陽花の日々」~感想
物語が1922年大正時代に入りました。
第1次世界大戦が1918年に終結して、その時の大戦特需によって大きく経済を伸ばした日本ですが1920年代に入ると輸入超過によって長い長い不況の時代へと突入していきます。
日新日露戦争を通じて多くの貴族が生まれては、没落していく時代。
たった14年間の短い年号の中で、急激な成長を遂げた栄枯盛衰の時代に鬼という存在も大きく自分たちの立ち位置を変えようとしているのを伝えようとしている巻でした。
明治15年に街灯が初めて登場するまで夜の時間はとても長かったのはずですが、街灯という闇に光を照らす電球はどれだけ人々に勇気を与えたか。
特に”たそがれどき”という時間帯は、日没直後で目に闇がなれておらず人の顔の識別がつかない暗さになります。
「そこにいるのは誰ですか」「誰そ彼(誰ですかあなたは)」とたずねる頃合いという意味で”たそがれ”とも言われているみたいですね。
暗闇の中で何をされるかわからない恐怖感から生まれた言葉でもあるという事ですね。
また大ヒットアニメの「君の名は」でも、”たそがれどき”という時間帯は物語の終着点のポイントになったくらいです。
街灯によって夜が長くなった事によって、この”たそがれどき”という時間帯は徐々に短くなっていきました。
それと共に怪異というへの恐怖感も薄れていった時代だったのでしょうね。
大正編序章
「明治編 君を想う」から39年後、当時まだ20代前半だった宇津木平吉は4代目秋津染五郎として稀代の退魔師と呼ばれるほどとなっていました。
4代目秋津は、退魔の家系である南雲家主催のパーティーに招待されます。
南雲家と言えば、甚夜が持っていた夜刀守兼臣の元の持ち主で南雲和沙の家ですが、怪異の減少・武家としての没落と貴族階級ではあるものの次第に衰退している家系となっていました。
一方、南雲の分家であった赤瀬家という家柄は貧乏武家ではあったものの江戸の頃から両替商として生業を立てていた事が功を奏して文明開化の時代を生き抜くことが出来ています。
南雲の前当主は、永遠の命を求めてコドクノカゴという者を作ろうとしています。
その為には退魔師の家系であるにも関わらずに鬼を従えてまで目的達成を果たそうとしています。
4代目秋津染五郎は退魔を引退したにも関わらずに事件に巻き込まれていくと、そこに懐かしい顔が現れます。
爺やと呼ばれた男
南雲家の分家であるが、江戸の頃から両替商として生業を立てていた事によって金回りは良い赤瀬家。
その赤瀬家の一人娘・赤瀬希美子は、本家・南雲の前当主・南雲叡善に溺愛されて赤瀬の前当主の命によって学校には行かずに過保護に育てられていました。
ただ、それでも爺やによって時たまにキネマ座へ向かうことはさせてもらえる程度だったので全く不自由という感じではないようだが。
希美子は、叡善が主催するパーティーに招待されます。
しかし、その会場で突然使用人に襲われて地下牢へと閉じ込められてしまいます。
そして地下牢の中には別の少女が手足を拘束されていました。
実は南雲叡善が希美子に優しかったのは、とある儀式の為。
赤瀬希美子が捕らわれた事で助けに入ったのが、赤瀬家の爺や事葛野甚夜です。
安心しました。
明治編は心神喪失・再起不能になってもおかしく無いような出来事だったのに、普通に人の世の中に溶け込んでいる様子に。
やっぱり夜鷹に甘えられたのが良かったんですかね!
ただ、隣には聞き覚えのある少女。
マガツメの娘である向日葵がいました。
利害一致関係とは言えますが、よく一緒に行動できるなって思いますよね。
娘の記憶を奪ったマガツメの関係者なのだから、もう少し納得させてほしいなって思います!
コドクノカゴ
孤独の加護だと思ったけど、蠱毒の籠でした
蠱毒は古代中国の呪術ですね。
南雲家の前当主・南雲叡善。
退魔の家でありながら鬼を従えて、新たな鬼神を作り出そうとしているようです。
その対象人物が、希美子が閉じ込められた地下牢にいた溜那。
この話は、正直どっかで聞いたような話ではあります。
自分の場合は、Fate /staynightの間桐桜が間桐臓硯に魔術回路を弄られて、処女を奪われて、体内に無理やり蟲を入れられた事を思い出しましたね。
間桐臓硯は間桐桜を聖杯の器として育ててましたが、南雲叡善も溜那も鬼を産み落とす情婦へと育てようとしているのです。
大正編は溜那という少女を南雲叡善の手から救い出し、マガツメ以外の鬼神を生み出さないようにするのが目的のようですね。
さてさて、大正編は大分戦闘シーンに重きが置かれそうですので想像するのが楽しそうです!
最後に
野茉莉出てきませんでした!
もちろん、大正編で必ず出てくるとは思いますが、4代目秋津は出てきているのだから一言位名前を出してくれても・・・
次ですね!次!
ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
したっけね!
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