ロリコンではなく、大正時代軍人の在り方を見せつけられた!「煙と蜜」2巻感想

漫画 

こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。

今回は、漫画雑誌ハルタで連載中の「煙と蜜」の2巻を読んだ感想を書いていきます。

将来の旦那様である文治さま、姫子にだけ優しく軍内ではどのような雰囲気なんだろうと思ったら軍に居てもめっちゃ優しかったです!

1巻では慣れなかった姫子と文治の関係も、2巻では

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「煙と蜜」~作品詳細

作者:長蔵ヒロコ

出版社:KADOKAWA

ジャンル:大正ロマン

発行巻数:既刊3巻(2021年8月現在)

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「煙と蜜」~あらすじ

大正5年、名古屋。

三年後の入籍。

喜ばしいはずのその報せに、意外にも思い悩んでしまう姫子だが「それまでに自分は、大人の女性になれるのか?」。

その事で思い悩むも、文治が口にした言葉とは……。

大正という時代の生活・風俗の様子と姫子がまだ目にしたことのない“軍人・土屋文治”の一面に迫る!

「煙と蜜」~感想

誰が決めたか、年の差結婚

3年後に結婚することが決まった姫子と文治。

12歳と30歳の18歳差もある二人の許嫁関係ですが、家同士が決めた結婚という事で間違いないようですね!

文治は職場で「良家のお嬢さんの許嫁がいる」と言っていたので、姫子の家柄はかなり高い身分だと想定されます!

現に祖父・母・姫子の3人構成の家族の中に使用人が4人いるのでかなり裕福なお家柄でしょう!

ただ姫子の祖父は健在ですが母は病弱で父親不在という事、大正時代という時代背景からも女性が難しかった事から姫子の将来の安定を図る為にも、12歳という幼年と呼べる年齢の内に許嫁を決めたんでしょうね。

何もせずに家は没落、姫子は孤児になり、変な男に付きまとわれて最悪の人生を歩んでしまう可能性を考えれば祖父の力を持って力のある結婚相手を探しておくのは重要な事ですね。

家同士の結婚って悪く捉えられがちですけど、最近の皇室の結婚問題を見ていると家柄って重要なんだなって改めて思いますよね。

「かぐや様は告らせたい」の白銀は四宮と付き合えても、結婚に行きつくまでには今以上のハードルがありますよねぇ。ラブコメだけど、そう考えたらしんどぃwww

しかし、文治は将来有望な陸軍少佐!

どれぐらい有望かというと、30歳で少佐に付いた例として

太平洋戦争時の海軍大将、第26・27代連合艦隊司令長官・山本五十六が海軍少佐となったのは31歳の時です。

ちなみに太平洋戦争時の陸軍大将・東条英機が陸軍少佐になったのは36歳の時。

この事から、土屋文治・30歳・陸軍少佐はかなりの将来有望軍人だという事がわかります!
信任の厚い文治様だからこそ、花塚家も幼年の姫子を許嫁にしたと考えられますね!!

土屋文治は将来有望な軍人

前出で文治は将来有望な軍人だと書きましたが、人柄も間違いのない人物でした!

軍のお風呂の入浴シーン、天道少尉という若い少尉が部下に対して「髪が長いぞ!」といちゃもんのような事を言っています。

その直後に天道少尉は文治(少佐なので文治の方が位は上)に対して、

「少佐は大隊長という立場におられながら、なぜ長髪なのですか?!」

と、問いただすと文治は

「自分の坊主頭は非常に人相が悪い」
「自分には幼い年の許嫁がいてな、彼女を怖がらせないためだよ」

と失礼な事を言われても、懇切丁寧に答える度量を持った人間なんです。

この事を言われて怒らないという事よりも、部下に対して丁寧な受け答えをしているという事が非常に好感を持てますよね!

ちなみに天童少尉

「女など男のために生きるもの、従わせれば良いのです!」

と、ツイフェミあたりが泣いて喜びながら批判してきそうなことを言っています。
大正当時では、このような考え方を持った方も大勢いたんだと思わされますね。

しかし後日文治様は、この天童少尉にお怒りのご様子。

何故かというと、天道少尉が頭ごなしに部下の事を批難したことにあります。

天道少尉は訓練中に銃が暴発したことによってケガを負いました。
その事を、部下による重火器の整備不足と当たり散らしていたところで土屋少佐(文治様)が現れます。

土屋少佐は

「良い経験をしたな」

天道少尉なんのことかわかりません。

続けて土屋少佐は

「部下は何故、敬礼をすると思う?」

天道少佐は、陸軍礼法だからとか階級に敬服してと答えますが土屋少佐は全て「いいや」と答えます。

そして

「兵士が敬礼するのは我々の指揮能力を信じ、先に死んでくれるというおもいがあるからだ」

「しかし、実際の戦場では我々が先に死ぬ事はない」

「天道少尉」

「君は指揮官として敬礼する値があるか?」

上司として理想ですよね!

土屋少尉が天道少尉に「良い経験をしたな」といったのは、自分の方が先に死ぬという実践を見せられたことだとです!

しかし、その後に厳しい言葉をぶつけたのには天道少尉が指揮官としての言動に据えかねる思いがあったからこそでしょうね。

決して叱りつけはしません。

頭から押さえつけるような言い方はしません。

むしろ、”指揮官としての矜持”を諭して自分の中で理解しなさいと教育しました。

こんな上司が欲しいって思えるくらいに文治様がカッコいいです!

最後に

2巻では土屋文治という許嫁の人となり・軍人としての人柄等をみれてこの作品の印象が一変しましたね!

これから読む人は2巻まで読んでほしいですね!

ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。したっけね!

煙と蜜 第二集

煙と蜜 第二集

[著者]長蔵ヒロコ

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