「ましろのおと」3巻感想・ネタバレ~三味線同好会始動、母・梅子が三味線大会開設

漫画 

こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。

今回は、羅川真理茂先生の「ましろのおと」3巻の感想を書いていきます。

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「ましろのおと」~作品詳細

作者:羅川真理茂

出版社:講談社

ジャンル:仕事・青春・音楽

前巻あらすじ

奇想天外な母親・梅子に無理やり入れられた学校にも、徐々に慣れ始める雪は、三味線同好会に所属している前田朱利(しゅり)が祖父・松吾郎が遺した即興曲”春暁”のフレーズを聴いているのを発見する。

雪はその理由を朱利に問いただすと、朱里の祖母が幼少の時に聞いた思い出の曲だとの事だった。

朱利は雪に”春暁”を弾けるかどうか問いかけるが雪は弾くのを一度は断ります。
しかし、朱利の熱心な想いにこたえるべく雪は”春暁”に挑戦する事となった。

”春暁”を弾くための技術をピンク・パンク・ガジェットのVO&GIのタケトにアドバイスされて形になる。

朱利の祖母の前で雪によって作られた新たな”春暁”が披露されると、松吾郎の音は雪の音へとしっかりと受け継がれているという感想を貰えるのだった。

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「ましろのおと」~3巻あらすじ

朱利の幼馴染である矢口海人と山里結衣が入会して遂に始動した津軽三味線愛好会。

目標をどうするか考えていたところ、雪の母・梅子によって三味線甲子園「松吾郎杯」が開催されることが決定された。

大会に向けて練習を始めるが、団体戦の部員が集まらなかったり、指導者がいなかったりと問題は山積みとなっている事に部員のストレスがピークに達していく。

三味線甲子園「松吾郎杯」に向けて

おばあちゃんに”春暁”を聞かせることができた朱利は、雪に改めてお礼を言い雪の音を目標にして三味線を続けていく事を宣言します。

そして愛好会に、朱里の幼馴染の矢口海人と山里結衣が入会したタイミングで、三味線の全国大会が催される事が決定した。

主催は「梅丸」、雪の母・梅子が雪を表舞台に引っ張り出すために開催される大会です。
団体、個人とあるが雪はやる気がなく団体戦のみの出場。

会員たちは大会目掛けて雪の指導の元で練習をします、しかし初心者を始めて指導する雪には指導スキルが無いです。

これから初心者を指導して大会に出るという事に対して、ネガティブなイメージしか湧かない雪は次第にストレスをため込んでいき、等々

「みんなが6段を弾けるようになったら合わせる」

と宣言します。
それは現状では、大会に出ないと宣言しているのと同じです。

演奏上手い人が上手に教えられるというわけではないです。
ましてや、雪は楽譜も読めません。

愛好会の活動を行うと言った朱利は元々人を引っ張っていくようなタイプの性格では無いのでこの事態に対して上手に立ち回れませんでした。

ましてや、団体戦出場には後1人必要にも関わらず新入部員も入らない日々が続きます。

指導者がいないことは中々難しかったですが、以前三味線のレンタルをしてくれた和楽器ショップ「鈴音」の店主・大俵さんが師匠としてついてくれることとなります。

また顧問の小藪先生が、神木清流にコンタクトを取って雪は指導する側の人間では無く、指導される側の人間であることを告げられます。

雪は三味線が上手でも、まだまだ経験不足な面が多々あります。

「聴衆によって成長するタイプ」

と神木清流にも言われています。

ある程度技術を持った人は、実践を積まないと成長しないってことですね。

前田朱利の根性がすごい

団体戦に一人足りない状況、雪に頼ってばかりいた朱利は部員勧誘の為に行動します。

部でも一番下手な朱利ですが、一人で放課後校門の前で「さくらさくら」を演奏します。

普通演奏するなら雪を出すのが一番良いのですが、自分が始めたはずの三味線愛好会なのにこれ以上説には頼れないというわけでしょう。

だから、誰が聞いても上手とは言えない演奏なのにも関らずに放課後一人で演奏し始める姿に芯の強さを感じます。

この事をきっかけに、細竿の経験者である永森雷の入部が決まりました。

朱利は見た目は小さくて、上目使いに涙目になるようなぶりっ子ですが、いざという時は芯の強い行動を見せてくれます。

見た目の可愛さはフェイクです!

欲望を持つもの、持たざる者

個人戦には出ないと宣言している雪。

そんな雪の元に梅子が現れて、出場するように押し付けますが、全然いう事を聞きません。

母・梅子としては、父・松吾郎の三味線の腕前があれば貧乏暮らしはしなくてよかった。
そして純粋に、もっと大勢の人に松吾郎の音を聞いてほしかったという欲望がありました。

また、新入部員の永森雷には将来細竿でやりたい目標がある。

矢口海人はプロサッカー選手を目指していたが、膝の怪我で断念した。
雪くらいの腕前だったら優勝することも可能なのに、「偉そうなことばかりを言って何故挑戦しない!」という気持ちがあります。

3案までで雪が見せた欲望は”春暁”を弾きたいくらいしかなく、競争心はまるでない人間です。

むしろ競争となると、激しく拒否するほどに嫌います。

「みんな自分に向かって勝手な事ばかり言って!」と反抗期の子供のような反応。

今後、雪の欲がどのように変化していくのかが要注目です。

最後に

雪の下宿先の娘・桜ちゃんがちょこちょこ出てきますが、しっかり者で可愛いです。

登場すると雪に何かかしらの食べ物を与えているので一種の珍獣使いのような桜ちゃん。

雪の部屋に貼ってある、ユナさんの水着のグラビアを見てショックを受ける桜ちゃん。

梅子に栄養失調ならないように食べさせろと言われてムキになる桜ちゃん。

ストーリーの中心では無いですが、常に雪を励ます立場にいてくれる母親的存在、もっと出番が増えればいいなって思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。したっけね!

ましろのおと 3巻

ましろのおと 3巻

[著]羅川真里茂

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