こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。
今回は「センゴク権兵衛」22巻を読んだ感想です。
21巻ではようやく仙石権兵衛が大名へと返り咲きます。
しかし、天下人となった秀吉が周囲から恐れられている事を危惧して、面談した時の雰囲気はセンゴクシリーズが最初期のころの雰囲気があってもう一度初めから読みたくなります。
「センゴク権兵衛」~作品詳細
作者:宮下秀樹
出版社:講談社
ジャンル:歴史
発行巻数:既刊22巻(2021年3月現在)
二人の巨星、果てる
22巻では、二人の重要人物が亡くなります。
一人は秀吉の弟で豊臣政権の宰相を努めていた秀長、もう一人はかの有名な茶聖・千利休です。
センゴクシリーズは仙石権兵衛の物語であるとともに、豊臣秀吉の物語でもあります。
その秀吉の右腕が豊臣秀長になる為、物語上でいつの間にいて、いつも重要局面にはいた人物です。
人の良さそうなで「こいちろうっつぁん」なんて呼ばれていた織田政権時代ですが、秀吉の出世と共に一緒に出世していった人物ですが、どちらかと言うといつも何かに悩まされている人物だった覚えがありますね。
秀吉の抑え役をしていたのは史実でも本作でも記憶している所ですが、権兵衛を言い聞かせる保護者のような役目の印象もありました。
秀長の死後、豊臣政権はおかしな方向に進んでいくので史実的にも漫画的にも惜しい人物が亡くなってしまいました。
そして、もう一人は千利休です。
豊臣政権の内々を治める重鎮の一人である千利休ですが、秀吉によって切腹を命じられます。
千利休は「利休に尋ねよ」を昔に読んだ記憶があり、若干は知ってはいますが正直あまり好きなタイプの歴史人では無いんですよね。
イメージですが、控え目にしているけど腹の中真っ黒で自分は一番正しいと考えていそうなタイプだと思っています。
そしてこの二人が亡くなった事は偶然ではないと考えられます。
秀長曰く、
「公儀の事は私に、内々の事は宗易(利休)に」
と言っているように、秀長からの信任が熱かったように考えられます。
ただ秀吉にとっては、織田信長が重用して弟・秀長も信用して、さらには茶の湯の道での名声では天下一の人物、非の打ちどころのない文化人で唯一自分よりも各上になる可能性がある人物として信用できなかったんだろうと思います。
秀吉は人たらしだとは思いますが、決して懐の深い人物では無かったと思っています。
秀吉が利休を切腹させた理由に諸説ある事には、どのような罪を着せても当てはまるような罪が無かった人物なんでしょう。
そんな隙の無い所が秀吉にとってイラつかせる要因だったのかもしれません。
性格も過程も違いますが秀吉は天下一の大名となり、利休は天下一の茶人となります。
しかし、互いに忌み嫌っていたのでしょうね。
さいごに
能力がある人物が、自分と馬が合うとは限らないという事が歴史から垣間見える巻でした。
様々なところで出てきますが、秀長が生きていれば利休は切腹させられることはなく、秀吉が進めていた朝鮮侵略もそんなに急には起きなかったのではないかといのまんも思っております。
組織が大きければ大きいほど、トップよりも上下を支えるバランサーの役割の人が最も重要だという事がわかりますね。
ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。したっけね!
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