こんにちは、歴史と漫画好き。
いのまんです。
今回は、入江亜紀先生の「北北西に曇と往け」の5巻を読んだ感想を書いていきます。
活火山の話が出てきましたが、かなりマニアックですが興味深い事を話していました。
世界は繋がっているんだなって本当に思いますね!
「北北西に曇と往け」~作品詳細
作者:入江亜季
出版社:KADOKAWA
ジャンル:日常・サスペンス
発行巻数:既刊5巻(2021年1月現在)
あらすじ
舞台はアイスランド島、北緯64度のランズ・エンド。
日本人と白人とのハーフ?クォーター?17歳の主人公・御山慧には3つの秘密があった。
ひとつ、クルマ(機会)と話ができる。
ふたつ、美人な女の子が苦手。
みっつ、職業は、探偵――。
あるときは逃げ出した飼い犬を連れ戻し、
またあるときはひと目ぼれの相手を探し出す。
愛車ジムニーを駆りながら、胸のすくような探偵活劇が、いま始まる!
引用:KADOKAWAショップ
アイスランドのラキ火山
グーグルさんで「1,783年」と打ち込むと、「1783年 噴火」と出ます。
物語冒頭で、慧はジャックとリリヤと共にラキ火山に行きます。
1783年に大噴火を起こしたのがアイスランドにあるラキ火山で、ラキ火山近郊のグリムスヴォトン火山でも噴火が起こった影響でアイスランドの島民の約20%弱が亡くなったと、ジャックが教えてくれてます。
1783年には、日本でも長野県の浅間山で火山が噴火しています。
その年を折りにして、天明の大飢饉が起こっています。
ラキ火山とグリムスヴォトン火山の火山灰が地表に届くはずの太陽の光を遮断してしまう事によって、全世界の平均気温を下げて大飢饉を起こしていたなんて初めて知りました。
しかもその後1789年に起こったフランス革命の遠因にまでなっているとか、自然災害の力は恐るべしですね。
ちょいちょい、アイスランドの歴史と世界の歴史を挟んでくるところが心憎いです。
慧とリリヤの関係が発展する!
かなり犬猿の仲のこの二人、まあ一方的に裸を見てしまった慧が悪いという見方が主ですが、そんな二人がアイスランドのラキ火山を一緒に見に行くって。
まあ互いに嫌いなわけではないですが、慧の¥が女性が苦手なだけあって
リリヤとは何かとぶつかる事が多かったんですよね。
けど今回は慧目線からのなんかリリヤが、キラキラと輝くシーンが多いんです。
別に普段からケンカするシーンは多いんですが、今回はお詫びの旅なので慧はリリヤのホストです。
如何にリリヤを楽しませるかがポイントなんですが、一言で「良かった」です。
友人の清はリリヤの笑った顔が美人で可愛いと言っていたのに、慧はリリヤの笑顔を見た事なかったのにこの旅で、献身的なホストを演じてきた慧の行いが報われて初めて笑顔を見せてくれます。
ブロンドの長髪が輝いているのか、それとも慧目線から見たリリヤが単純い輝いて見えたのか。
やっぱり、この作品の空気感が良いんですよね。
旅行中にリリヤが歌っているのを見て、後日慧はリリヤが歌っているというお店に行きますが、そこには彼女のファンだという人たちが大勢集まっています。
アイスランドの静かな風土と相まみえるような歌唱描写は、悪女を歌っているときの中島みゆきさんのようなイメージですね。
聞き終わった後の慧は、リリヤに寝ていると思われるほどに恍惚となっている事に、今までリリヤに抱いていた感情が変化したことが明らかになったんじゃないかなって思いますね。
最後に
弟の三知高が急にジャックの家に帰ってきました。
完全に猫のような人間です。むしろ本人もそれを望んでいるかのようにペットとして扱ってくれって言いますが、慧お兄ちゃんがそれを許さずです。
慧が三知高を探すのが物語の目的かと思ったら宋江はありませんでしたね。
けど、5巻の最後で物語が大きく動こうとしています。
恐らく後2巻くらいで終わるんじゃないでしょうか!
物語の展開も美しい本作品です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。したっけね!
[著者]入江亜季
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