こんにちは、歴史と漫画好き。いのまんです。
今回は、雨瀬シオリ先生の「ここは今から倫理です。」を読んだ紹介を書いていこうと思います!
2019年の「このマンガがすごい」にも入賞していて、2021年冬にもドラマ化されることになった作品です。
学園もので主人公が教師なんですが、今までの学園ものとは一線を画す空気感を持った漫画で、実写ドラマにぴったりの作品だと思いますね!
「ここは今から倫理です。」~作品詳細
作者:雨瀬シオリ
出版社:集英社
ジャンル:社会・日常
発行巻数:既刊5巻(2021年1月現在)
あらすじ
高校3年になり、選択授業を選ぶことになった生徒たち。
人気科目は「体育」、逆に不人気なのは「倫理」。
不人気な選択科目「倫理」の授業を受け持つのは、クールな倫理教師・高柳。
「倫理」とは人倫の道であり、道徳の規範となる原理。
学ばずとも将来、困る事はない学問だけそ、この授業には人生の真実が詰まっている。
倫理教師・高柳が生徒たちの抱える問題を独自のスタンスで向かい合う。
唯一無二の世界観
物語冒頭から、学校でセックスしているカップル。
「真剣なお付き合いなら結構、ただ時間と場所が悪い。ここは今から倫理です」
そんな彼女等に主人公・高柳先生が真顔で言ったセリフです。タイトル回収乙
物語の始まりだけだと「合わないかも」と思いましたが、この高柳先生のセリフが妙に引っかかりました。
絵と間が独特だと。
高柳先生は「倫理」の先生。
初めの授業で、倫理は学んでも将来困る事はほぼ無い授業だと先生自らが言っています。
実際にいのまんも倫理の授業があったのかさえ覚えていないです。
クールな教師と初めに書きましたが、高柳先生は思った以上に感情表現が豊かな人物です。
熱血系ではないけれど、倫理という知識を使ったハートフルな物語だと思います。
読めばわかる。面白いやつです。
倫理教師・高柳、
倫理の知識は日常において使うものではなく、例えば「死に直面した時」とかに使ったり、また「独り」の時に考える物らしいです。
この「独り」は重要そうです、「一人」ではなく「独り」です。
前者の「一人」は物理的なものですが、後者の「独り」は精神的なものです。
この物語では生徒たちの「独り」という感情を読み取って、高柳先生が負担を軽減させる物語です。
今までの教師物のように直接的に救う事はしません。
あくまでも生徒たちに善悪・正邪の判断において「普遍的な規準」を生徒たちに寄り添って伝えていく事が高柳先生の教育となっています。
人は物事の片方しか見えない時があります、自分から見た視点が絶対に正しいと思ってしまったりします。
生徒一人一人の考え方を聞いたうえで、その生徒に必要な言葉を引き出し教えてくれるお話が、今までの学園ものとは一線を画す作品になっています。
難しそうだがテンポが良い
いのまん的に面白い漫画って、読み込まなくても面白いと思えるものです。(読み込めば、さらに面白くなるから)
あだち充作品は、感想は特に無いけどなんとなく面白いですよね笑そんな感じ。
この作品、倫理をテーマにしている割にはめちゃくちゃわかりやすいです。
高柳先生は時折哲学者の言葉も交えて話をしますが、その言葉を例えにして生徒と同じ目線で話をします。
哲学者の言葉をしていれば高柳先生に、知らなければ生徒側の立場になって、いつのまにか感情移入してしまうので言葉がすんなり入ってくるんです。
倫理なんて、小難しくて無機質なものの様に感じられますが予想以上にわかりやすい作品でした。
最後に
以前に吉田松陰が主人公の「松かげに憩う」という漫画をブログに書いたんですが、その作者さんの雨瀬先生が書く作品が気になり読んでみました。
抜群に面白い漫画を描く先生です。
独特な絵柄もそうですが、キャラクターの感情表現の間合いが絶妙に上手な作家さんだと思いました。
他の作品も気になります。読みます!
最後までお読みいただきありがとうございました。したっけね!
[著者]雨瀬シオリ
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